手付金を取り戻すまでの記録
賽は投げられた
電話連絡をする（契約から41日目）
方針が決まった僕はこちらから悪徳業者に電話することにした。
「もしもし、▽▽ですが・・・。」
「▽▽様、いつもタイミング悪いときに、何度もお伺いしてすみません。」
（これまで、会わないようにしてきたせいか、僕からの電話があって嬉しそう）
「以前からお話ししていたとおり、このまま家を買うことに迷っていますので、1年ほどゆっくり考えることにしました。
間取りもゆっくり自分の気持ちを整理しながら決めたいので、２、３カ月おきに資料でも送ってください。」
「えっ！？」
「ですから、間取りや購入計画を含めて、１年かけて考えるんです。もちろん法律どおり、長い時間かけて契約を解除するという考えにいたった場合は、あなたのおっしゃるとおり、手付金没収されてもしょうがありません。
本当に手付金がなくなってしまってもいいか１年ほどかけてゆっくり考えようと思います。」
「えっと、えーっと・・・」
「たくさんの資料を見比べながら考えたいと思っていますので、２～３か月おきぐらいに資料でも送ってください。よろしくお願いします。
それでは、失礼します。プチッ」（電話を切る）
こんな感じで、僕の方針を伝えた。
あとは相手がどうでてくるか・・・。
この作戦だけで、
「時間がかかるようであれば、契約はナシにしましょう。」
ということは無いだろう。
おそらく、なんらかの手段を使って何かを仕掛けてくるのは目に見えている。
とりあえず、このようなかたちで僕の手付金返還作戦は、始まった
ボイスレコーダーを購入
担当営業マンは、嘘の説明を行った。キャンセルを申し出ている僕に、「法律違反を犯すことになりますよ！」と脅して、手付金を振り込ませた。何もわかっていない素人に対して、犯罪者になるといった説明をして、年収の何倍にもなる一戸建ての契約をさせて、手付金200万円という大金を振り込ませたのだ。
客を言いくるめて、契約を強引に締結させる営業マンは、きっとまた何らかの汚い手口を使ってくるだろう。
そのために備えが必要と考え、ボイスレコーダーを買うことにする。
「200万円を取り戻すのためには、万全を期さないと！」と思いながら、amazonの商品のレビューや色々サイトを見て、 ボイスレコーダーを購入した。
操作も割と簡単で、機械オンチの僕でも大丈夫だった。サイズも小さく、こっそりと録音も出来る。試しに使ってみると、音質も悪くないと感じた。
そして何よりも、悪徳業者の営業マンに対して、対抗する武器を手に入れたと思うと、気持ちに余裕が出てきた。
決戦の時が近づく（契約から46日目）
「１年ぐらいゆっくり考えます。だから、資料を２、３か月おきに送っておいてください。」
という電話してから数日後、予想どおり業者から電話が入った。
「こんにちは▽▽様、次の打ち合わせの日程を調整したいのですけど週末はいかがですか？」
「次の打ち合わせですか？この前お話ししたとおり、１年後ぐらいでいいですから、その時が近づいてからで・・・。」
「ダメです。私は会社にいつぐらいに家が建つのか報告しないといけませんから。」
「ですからお話ししたとおりゆっくり考えたいので・・・。」
「その考えるあたりを打ち合わせしたいので、週末はどうですか？」
「ですから、１年ゆっくり考えてからにしますので。」
「だから、１年って言われてもこっちが困るんですよ（怒）
私は、こうやって電話でゴチャゴチャ言うの大っ嫌いなんですよ！！（怒怒）
とにかく打ち合わせしませんか？」
このようなやりとりがあって、週末に業者の営業所に行くことになりました。
業者からの何らかのアクションがあると思っていたので、予想通りです。
眠れない日々（契約から50日目）
約束の前日になったが、この時期仕事がとても忙しかった。
この日も、終わる時間が夜遅くなり、明日も約束の時間に営業所に行くことは難しい。業者に電話して、約束の日を３週間後にずらしてもらった。３週間後といって、何かイチャモンつけてくるかな、と思ったが、あっさりと「わかりました。」と言われた。
でも、本当に仕事が忙しすぎて、「3週間も待つのは無理です。」と言われても本当に無理だった。
対決の日を先延ばししたが、やっぱり２００万円という金額は大きいということを再認識する。
とにかく毎晩なかなか寝付けない。仕事が忙しい時期だったので、身体は目一杯疲れていた。
にもかかわらず、次の面談の日のことを考えると目が覚めて毎晩眠りにつくのが遅い。
相手がこう言ってきたら、こう答えよう。
もしかしたら、こんな返答をしてくるのでは？
こんなことばかり考えて本当になかなか眠ることができなかった。
仕事に行っても、寝不足でボーっとしている。
この時期は、仕事仲間にもかなりの迷惑をかけていたのではないかと思う。